盛土と切土
熱海市の土石流被害で問題となっている「盛土」。
連日のニュースから、盛土という言葉を知ったという方もいらっしゃるかもしれません。
日本の国土は3分の2が森林ですので、傾斜地を水平な敷地にして宅地利用される事も多く、傾斜地を平地にする方法としては【盛土と切土】があります。
もともとの土地に新しい土を運び入れ、造成地を作る方法が「盛土」です。
人工的に埋めて宅地造成した盛土は、長い年月その場所にあった土地に比べると締め固めが不十分で、強度の面でも弱くなります。
そうした理由から、新規盛土は地盤ではなくあくまで荷重のため、地盤調査の段階でも元の地盤の数値と新しい盛土の荷重の両方から検討する必要があります。
盛土の収縮と元地盤の(粘土は圧密・砂は即時沈下)を抑制するために砕石による締固めを行い、不同沈下を防ぐことができます。
そしてもうひとつ、「切土」。
こちらは傾斜地の地面を削りとることで平らにするため、地盤は固く締まった状態です。
ただし、盛土と切土にまたがっていると強度も違いますので、注意が必要かと思います。
土地を購入する前には、その土地のリスクを知っておくことが安心につながります。
静岡県地理情報システム(GIS)
http://www.pref.shizuoka.jp/bousai/4higaisoutei/index.html
●旧版地形図
大規模造成地マップも自治体が公表しており、造成前と造成後の地形図によって身近にある大規模盛土造成地を知ることができます。
当社の地盤事業部は、住宅会社さんのご依頼で、毎日と言っていいほど地盤調査や改良を行っています。
地盤についての心配事や、分からないことはお気軽にご相談ください。