外来種『アメリカカンザイシロアリ』の被害を広げないために

元々は北アメリカ原産であるアメリカカンザイシロアリの被害が、日本で初めて報告されたのは1976年だそう。それ以来、国内の温暖な地域を中心に被害は広がり続けています。

 

日本の「イエシロアリ」や「ヤマトシロアリ」が蟻道を作って巣を広げるのに比べ、アメリカカンザイシロアリは生態が全く違い、蟻道を必要としません。空を飛び屋根裏をはじめ、あらゆる部位から侵入してくるため早期発見がかなり難しいです。

唯一の手掛かりは糞粒。そして稀にですが、木の粉や羽が落ちている場合もあります。

 

 

そして注意してもらいたいのが、居住中の家が被害に遭った場合の駆除方法です。

一般的な床や木部へ直接散布する農薬を使った防腐防蟻処理方法ですと、既存建物の小屋裏や壁の中には使用できません。なぜなら、水溶液処理となるためクロスが濡れてシミが残りますし、人が暮らしている頭上に農薬を撒くことは人体への影響も懸念されるためです。

グラウンド・ワークスでも施工しているホウ酸の粉をダイレクトに吹き付ける“ホウ酸ダスティング処理”は、小屋裏にも処理出来てアメリカカンザイシロアリにも有効です。ホウ酸は目薬やワインにも入っている自然由来の成分なので、部屋近くの施工でも安心です。

 

またアメリカカンザイシロアリの巣は、あちらこちらに分かれて存在しているため、駆除しても再び被害が広がりやすいというやっかいな特徴があります。

木造住宅を守るためにも、しっかりとした駆除が必要です。

ヤマトシロアリやイエシロアリとの違い、分かりにくいかもしれませんが💦

アメリカカンザイシロアリもこの時期が郡飛のシーズンです。被害を広げないためにも、より多くの方にアメリカカンザイシロアリについて知って頂けたらと思います。