大型木造パネル=働き方改革??
私たちが新規事業を立ち上げた理由のひとつに“業界最大の課題『大工職人不足』を解消し、
若い大工職人を増やす”という目的があります。
働き方改革とは違う話だと思いますが山下の父は大工、金井の父は建具職人。
幼小のころの記憶は夕方近くには家に帰ってきておりキャッチボールをしていたし、夕食時
には相撲を見ながら晩酌し刺身を食べる父の姿がありました。
時代が違うといえばそれまでですが、いまの住宅現場では職人も監督も工期・予算・求め
られる住宅性能・お客様の要望etc.で常に慌ただしく夕食を一緒にとる一家団欒の時間は
あるのだろうか?!
建築に関わる全ての人にとって少し働き方を考えることも次世代工務店・大工さんに
とっては重要と思うし未来の建築に繋がると思っています。
大型木造パネルはプレカットの再来!?
いいえ、建築業界の働き方改革です。
日本の建築業界にプレカットが登場してから、30年以上経ちます。いまでは90%以上が
プレカット工場であらかじめ木材を加工し、現場で組立てるようになったことにより、
工期の短縮・省略化、現場廃材の削減、そして大工の技量によらない均質な加工が実現
しました。
さらに、これから私たちが手がける「大型パネル工法」は、プレカットで加工された構造材
に面材、間柱、断熱材、窓、そして防水工事まで一体化し、「大型パネル」として現場へ
お届けします。そのため、工務店様には特別な工法が必要無く、既存インフラを延長するだけ
で生産が可能です。
現状の建築現場では、大工職人の技術力や経験をはじめ、天候、現場環境、スケジューリング
がそれぞれ異なり、建物の質の均一化を図るのは困難です。
実際に私たちが工事で建築現場を訪れた際にも、分業化や職人不足といった業界の諸問題の
あおりを受けて、現場管理が思うように立ち行かない例、結果煩雑となる現場で大工含め全て
の職人が作業性が下がり、結果思うような利益を達成することもできない場合が多いです。
グラウンド・ワークスは、これらの解決策を試行錯誤した結果、住宅性能の防波堤として
「大型木造パネル工法」をご提供することは解決策の一つであるという答えを導き出しました。
この工法を用いることで、現場のクオリティを維持しつつも工期を短縮し、なおかつ大工職人が
作業しやすい環境を整えることができます。そして、建築物としてのベースを固めつつ、それ
ぞれの工務店様の“らしさ”を追求することができると願いを込めています。
効率化が進んでも、お客様との信頼関係を築く時間は時短できません。
「大型木造パネル工法」の大きな特徴は、現場での大幅な工期短縮化にあります。
また、受託加工業なので、設計や仕様といったすべての意思は工務店様側にあり、上棟
(1次防水+施錠)を1日で終わらせることもできます。
工期の短縮によって、次の物件へと作業を円滑にスライドできるだけでなく、今まで
以上に設計に時間をかけてオリジナリティを追求することも可能です。
また、1日で上棟できるため、お施主様が上棟後の建物を実際に見ながら完成後のイメージを
正確に把握した上で内装選びや細かい寸法決めを行えるなど、地元工務店ならではの「痒い
ところに手が届く」サービスを提供できるのもメリットです。
1棟あたりの生産性を上げることで、現場監督や大工職人の負担も軽減でき、なおかつ快適な
環境下で作業を行えます。
さらに、現場に週休2日制を導入すれば、大工本来のクリエイティブな魅力のみをアピールでき、
若手の大工職人を増やすことも可能になります。
捨てないパン屋から学ぶ未来の大工像
仕事の取り組み方や注力すべき部分が見えてくると思っています。
大型パネルの到来は捨てないパン屋になることを意味していると思っていますし、エンド
ユーザーの満足度は勿論のこと建築、建築に関わる仕事をする方々も豊かな暮らしができるの
ではと取引工務店様には説明しています。